飲酒習慣のある人が禁酒、断酒を始めようと決意し、
いざ始めるとなるとほとんどの方はまず眠れません。
私もお酒をやめようと思い「今日から飲まないぞ!」と最初の夜を過ごし、
夜も更けて就寝しようとすると目が冴えてしまって眠れませんでした。
悶々として何度も寝返りをうちながら、寝よう寝ようとしても眠れずに時間だけが過ぎて心が焦っていきます。
そうして、「しょうがない、眠れないから…」と起きてわざわざ夜中にコンビニに行って安く酔えるストロングチューハイ(出た!)を買い、「禁酒はまた明日…」という惨めな心の言い訳が何度も何度も続きました。
習慣的に飲酒をしている人はいざお酒をやめると、眠れなくなるのは誰でも知っていることです。
ならば、無理に寝ようとはせず、発想を切り替えて、この日だけはいっそ夜ふかしをしましょう。
禁酒初日はむしろ寝ないと決める
お酒を飲んで寝る習慣がある人は突然やめると、眠れなくなります。
そして眠れない事を言い訳にお酒を飲みます。
かつての私がそう…(メッ!!)
もちろん眠たければ、横になって眠るのが一番ですが、
眠くないのに無理して横になるとかえって眠れない習慣が付いてしまうと言われているので、
眠くないならいっそ起きて過ごしてしまいましょう。
禁酒の初日をイベント事としてとらえ最初から眠らないと決めておけば気持ちが楽ですし、
夜中にどう過ごすかを予め準備しておくことが出来ます。
ですので、お酒をやめようと決めたら、夜中をどう過ごすかを前もって考えておいて、そのための準備をしておきましょう。夜ふかしして過ごすと決めることで禁酒の初日を乗り切ることがかえって楽になるかと思います。
ただ、これはあくまで禁酒初日を過ごすための方法なので、連日続けるのは止めましょう。
また、もし不眠が続くようなら無理をせず、お医者様に相談するのが良いと思います。
しかし心配せずとも、大抵の方はお酒を止めてしばらくすれば眠れるようになります。
また、眠れなくても目を閉じて過ごすだけでもお酒を飲んで眠るより、脳が回復することが分かっています。
なのでベッドの上で横になり、ただ目を閉じて過ごすのも実は有効です。
夜ふかしの過ごし方あれこれ
ネットをみる:おすすめ度1★☆☆
これが一番手っ取り早くて手軽です。自分の好きなwebサイトやブログをネットサーフィンしていると時間が早く過ぎるのを体感できます。普段はなるべく避けたい行動ですが、お酒と離れるためなので、この日に限っては「禁酒のため」と自己正当化しましょう。
SNSなどを活用してあえてダラダラ過ごすのも禁酒の初期の段階においては有効な手段ではないでしょうか。SNS上で自分と同じ境遇の方とやり取りするのもいいかもしれません。
ただ、選んだサイトやSNSの内容などによっては余計な情報を入れてしまい気持ちが揺れて飲酒に走る危険性は否めません。
動画を観る:おすすめ度2★★☆
前述と大体同じですが、こちらはとにかく思考せずにひたすらぼーっと出来ます。
こちらもテレビを観るのではなく、ネットで動画視聴をしましょう。
テレビはものすごく厄介で、特に地上波の民放は必ずアルコールのCMがガンガン流れるので、絶対に避けましょう。
テレビを観るなら民放放送を観るのではなく、NHKを観るかモニターとして活用して、AppleTVやGoogle Chromecast、Amazon Fire TV Stickなどを繋いでネット動画視聴専用にして、観ることがおすすめです。
You TubeやTVer、AbemaTVなどの無料動画コンテンツを楽しむのもいいでしょう。
私が観た限り今挙げた動画サイトは動画視聴中にCM動画が差し込まれますが、アルコールのCMは皆無だったように記憶しています。(あったらごめんなさい)
また、You TubeやAbemaTVは有料プランに入れば、CMをカットして、アーカイブコンテンツを好きなだけ楽しめます。
有料のネット動画といえばやはりNetflix、Hulu、AmazonPrimeなどもコンテンツが豊富で夜ふかしに最適です。
ちなみに観るコンテンツとしてはアニメかバラエティがいいと思います。理由としてはアルコールがあまり登場しないからです。動画を選ぶ注意点として、やはりお酒が出なさそうなコンテンツを選ぶようにするのが無難でしょう。
ドラマや映画はやはり飲酒のシーンが多いので、禁酒初期はなるべく避けたほうがいいと思います。
ちなみに私は禁酒初期はhuluにて海外ドラマの名作「24」を一気観していました。
「24シーズン1」はストーリー上飲酒のシーンはあまりなかったように思います。(あったらごめんなさい)
※2021年8月現在、海外ドラマ「24」はhuluでの配信は終了しているようです。
ゲームをする:おすすめ度2★★☆
夜ふかしの友といえばやはりゲームが一番に来る方も多いのではないでしょうか。
私はあまりゲームをしませんが、禁酒始め当初は基本、能動的な気分になれずにいたので、ipadでロールプレイングゲームの名作「ドラクエV」を始めてクリアまでやりきりました。
今はオンラインゲームも充実しているので、無料でできるものから有料のものまで、様々なゲームがあるのでゲームに詳しい人からおすすめを教えてもらうのがいいでしょう。
読書:おすすめ度3★★★
やはり有意義な過ごし方としては本を読むのが一番いいのではないでしょうか。
自身の知識の向上にも繋がりますし、ちょっと背伸びして難しい本を読んでいれば眠くなってかえって眠れるかもしれません。
予め本を数冊買い込んでおくのもいいと思いますが、やはりおすすめしたいのは、Kindle Paperwhiteでの読書です。
端末一つで沢山の本を読めますし、Kindle Unlimitedに入れば、200万冊のタイトルが読み放題です。
Kindle Paperwhiteは睡眠導入にうってつけ!!
活字の本以外なら漫画もいいと思います。TSUTAYAやGEOなどで、読みたかった漫画をたくさんレンタルして一気読みするのもいいかもしれません。
無理して徹夜をする必要はないが、朝は必ず起きる
ネットを見たり、動画を視聴したり、本を読んで過ごしているとだんだん眠くなるかもしれません。
そうなってきたらもうけものなのですぐ寝てしまいましょう。
1〜2時間でも眠れれば、肉体的にも結構回復しますし、翌日を乗り越えるのが幾分楽になります。
ただ、遅く寝たからと、昼まで眠るなどは止めましょう。その日の夜も眠れなくなってしまいます。日中は眠くてきついかもしれませんが、頑張っていつもの時間に起きてその日1日を乗り切れば、その夜は前日より確実に眠りやすくなります。
無論お酒を絶ったせいで、夜中に目が覚めたり布団の中で目を閉じても入眠できないなどあるかもしれませんが、1日お酒を自身の意志で我慢できれば、ちょっとした自信になります。
夜ふかしは連続すると不健康のもとになりますが、起きる時間を決めて、その時間から夜までは眠らないように過ごせば、だんだん眠れるようになってきます。
起きているのがきつければ、昼寝をしても問題ありませんが昼寝をする際はタイマーをセットして20分〜30分で起きるようにしましょう。30分以上の昼寝するとこれまた夜に眠れなくなります。
短時間の昼寝の際、有効なのは「コーヒーナップ」です。
昼寝する直前にコーヒーなどカフェインを摂取して昼寝するとカフェインの覚醒効果が現れる20分後くらいには割とスッキリ起きられると言われていますので試してみるといいでしょう。
ちょっとの昼寝でも脳や身体は回復しますので、夜まで起きるのが少し楽になるはずです。
できれば翌日が休みの日に始めよう
当たり前の話ですが、人間眠らないと疲れが取れません。前述の通りに夜ふかしして過ごすと翌朝の仕事に支障をきたしてしまいます。
オフィスなどでのデスクワークなら、乗り切れなくはないのでしょうが、ミスの原因にもなります。
車を運転するお仕事の方も危険ですよね。(最も飲酒した翌日に運転するほうが危険だと思いますが)工事現場などでのお仕事も事故の原因になりかねません。
ですので、この方法で禁酒を始める場合、やはりお休みの前日の夜にやるのが一番理想的かと思います。
お休みの前夜に予定をたてて実行するのがいいと思いますが、もしお仕事がある場合は夜ふかしで体調不良なので、いっそのこと欠勤するのもいい手だと思います。もちろん前日か朝、勤め先に連絡するのは社会人の常識ですし、お酒を止めて健康になるための処置なら病欠と何ら変わらないと思います。
勤め先には「体調不良」とだけ伝えれば、嘘にもサボりにもならないのではないでしょうか。
外には出歩かず自宅で過ごせばいいと思います。
ただ、繰り返しになりますが、休みだからといって朝寝は止めましょう。
禁酒を初めて3〜4日くらいは「闘い」なので、お酒を飲まないことに集中して、禁酒の邪魔になりそうなものは意識的に排除していく心構えが大事になってきます。
日中に睡魔に襲われるということは身体が睡眠を欲してる何よりの証拠なので、いい傾向であることは間違いありません。
なんとか夜まで頑張って起きて、午後9時以降に眠るようにしたいところです。
不眠が続くのはせいぜい1〜2週間
私自身禁酒を初めて、しばらくの間は眠れませんでした。
目を閉じても常に意識があり一晩中ウトウトしている感じで、翌日の日中は寝不足できつかったです。
しかし、体験すればわかりますが、眠たくなるまでお酒を飲んで寝た翌朝と、眠れずにシラフで過ごした翌朝では、後者のほうが全然楽です。
お酒を飲んで起きた翌朝は二日酔いで頭が回らず、気持ち悪くて最悪でした。
しかし、眠れずにシラフで過ごした翌朝は当然眠いのですが、二日酔い特有の気持ち悪さは無く、飲まずに過ごせたことで、なんだか前向きな気持ちが持てて、大したことは何もしていないのに妙な達成感がありました。
この達成感や、充実感を覚えておき、
飲酒欲求に襲われるたびに何度も思い返しましょう。
禁酒を始めるとほとんどの方は、不眠に陥りますが、それが続くのは短い人で3〜4日、長い人でも2週間程度経てば自然と眠れるようになります。
これが禁酒における所謂「緊張期(0〜14日)」で肉体的に一番きつい試練の2週間です。
この時期はとにかく眠れなかろうが、しんどかろうが「お酒を飲まない」ということに集中する時期です。
個人差はあると思いますが2週間を過ぎると「ハネムーン期(15〜90日)」というきちんと眠れて、気力体力が充実してくる時期が来ると言われていますで、今回紹介した方法の他にも自身にあったやり方で過ごしてみるいいでしょう。
繰り返しになりますが、覚えておいていただきたいのは
「飲酒して寝た翌朝より、シラフで眠れなかった翌朝の方がずっとマシ」ということに尽きると思います。
飲酒欲求は日を追うごとに徐々に弱くなっていくので自身の中の小さな変化を注意して観察していきましょう。
禁酒、断酒において肉体的にも精神的にも最も辛いのは初日から3,4日目までと言われています。そこさえ乗り切れば基本的にそれ以上の強い飲酒欲求は出てきません。
仮に飲んでしまっても誰もが普通に通る失敗なので、気にすることは全くありません。
あまり重たく考えるとお酒に対する執着がより強固になって、心理的なハードルが上がってしまいます。また日を改めて軽い気持ちで、何度でも挑戦してみましょう。